テパーバーグのレガシー・シリーズ
古都エルサレムに創設された最も古い歴史を持つワイナリーの1つ
テパーバーグ・ワイナリーは、イスラエルの近代ワイン醸造における最初のファミリーワイナリーとして、1870 年に古都エルサレムに創設されています。この最も古い歴史を持つワイナリーの1つが近代化の中で変革を遂げ、現在ではイスラエルを代表するワイナリーの1つとして4番目の規模にまで成長しています。
2016年に開催されたイスラエル大使館主催『イスラエルワインセミナー&試飲会』にも来日していまして、このときにあれこれ試飲した事を覚えていますが、改めてその時には試せなかった、テパーバーグの最初のブドウ収穫以来造られているレガシーシリーズを取り寄せて見ます。
写真の左からカベルネ・フラン、プティ・ヴェルド、プティ・シラーの3種類です。
このレガシーシリーズはとても大柄な瓶が使われていまして、まあ重たいこと!
量ってみたら2kg/本 もありました。
存分に輸送料を掛けて手に入れた気分にはなりますが、最近は、こういった重い瓶の使用はエコではないと批判されていますけどね。
尤も名前も“レガシー”ですから、まあ良しとしましょう...
イスラエルワインの注目品種の一つでもあるプティ・シラー
【濃密なフルボディの赤ワイン】
テパーバーグのプティ・シラー
フランス〜カリフォルニアを経由して...
プティ・シラーはシラー(Syrah)と南仏土着の品種、プルールサン(Peloursin)の掛け合わせです。
フランスからカリフォルニア州に持ち込まれて花開いた品種で、パワフルで濃厚なワインを生み出すことで知られています。
イスラエルには1970年代に導入されたようですが、何故かイスラエルの風土に合うと捉えられているようで、イスラエルの特色あるワインの一つとして期待されている品種でもあります。
とは言うものの、イスラエルにおける2016年度のブドウ品種の収穫量を見てみますとプティ・シラーは全体の僅か2%。イスラエルではまだまだ希少な品種となっています。
ヴィトキンで出会ったプティ・シラー
最初にプティ・シラーと出会いましたのはヴィトキンのプティ・シラーでした。
インキーな色合いとこれでもかとばかりの特色ある濃厚な味わいで、ずいぶん皆様には気に入って頂けましたから、日本人の好みには合うのだろうと考えています。
濃い赤紫色のプティ・シラー
テパーバーグのプティ・シラー 2013
色合いは光りを通さない、少し紫色も交じる濃密な赤紫色。微かなロースト香とともに濃縮感溢れるブラックベリーやプラムの香りが広がります。
どっしりとした膨らみを漂わせながら、果実味が深くしみこんだ、プティ・シラーらしい濃密な味わいが広がるのですが、穏やかな口当たりが落着いた雰囲気を醸し出しています。
飲む温度を整える
少し冷やして、飲む温度を18℃前後に整えた頃です。
適度の酸味と果実味がバランス良く溶け合い、澄んだ気配にプティ・シラーの匂いを重ね合わせながら、可憐で上品な、特色溢れる世界が広がり始めるのです。
まだまだ秘めたポテンシャルも漂わせていて、高めの温度の濃密な味わいも良いですが、この優しく繊細な味わいのプティ・シラーもおすすめです。
プティ・シラーをお試しになりたい方はこちら:
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