シーホースのバルザック｜フローラルで柔らかな果実のアロマが心地よい辛口白ワイン【イスラエル】

シーホース｜バルザック

ルーサンヌを中心としたエレガントで華やかな飲み心地

色合は薄い黄金色。抜栓と同時に豊かな白い花のフローラルな香りが広がり、これに洋なしやピーチ、メロンの柔らかな香りが重なります。
飲み口に広がる優しい酸味が心地よく、微かにオイリーなニュアンスが漂い、ナッツやクルミの風味が顔を見せて厚みを添えています。
品の良い飲み口にほのかな苦みが実に品良く溶け合って複雑味を匂わせ、余韻には白胡椒の軽やかでスパイシーなニュアンスも加わって豊かな広がりを見せています。
微かにオイリーなニュアンスやクルミの風味が漂うのは、ルーサンヌやシュナン・ブランがシュール・リーで熟成されているからでしょう。

ルーサンヌが中心となって普段とは少し趣の違う味わいを醸し出し、ソーヴィニヨン・ブランがそっと爽やかな飲み口を添えて、エレガントで華やかな飲み心地の広がるゆったりとした風情が心地よさを誘います。

ほのかな苦みが奏でる豊かな味わいと芯の強さ

デリケートな飲み口とはうらはらに、余韻に広がるほのかな苦みが複雑味、ミネラル感を漂わせて繊細な味わいに厚みのある風味を添え、豊かな味わいを醸し出しています。
このほのかな苦みが、余韻に広がるほのかな甘みと共に柔らかくもしっかりとしたボディを匂わせて、繊細ですが、単に優しいだけではない存在感と芯の強さを放っています。
シーホースのワインにはこの芯の強さが感じられますが、独特の超密度に植えられた葡萄からほんの僅かしか収穫されない葡萄の育成方法によるものなのでしょう。

飲みすすめる内にほのかにオイリーな飲み口がクリーミーな舌触りととろみも匂わせて、優しい苦みが甘やかな衣をまとい、心地よいのみ心地がいつまでも流れるのです。

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　　　　シーホース・ワイナリー ( Seahorse winery )

シーホース（タツノオトシゴ）と名付けられたワイナリーですが、タツノオトシゴに何か関連がある訳ではなく、『素晴らしい生き物』という意味合いを込めて名付けられているそうで、エルサレム郊外に拠点を置くエステート・ワイナリーです。

ワイナリーが創設されたのは2000年。ワイン造りに毎年同じワインが造られるように管理する考えは無く、その年のブドウの品質と個性がその年のワインを形作るというコンセプトで、ヴィンテージが違えばそれぞれ個性のある別のワインと捉えた方が良いでしょう。

最初からオーガニックワイン造りが行なわれているのも特徴ですし、従来のイスラエルではメジャーな品種として取り上げて来られなかった（最近は様子が変わってきていますが）シュナン・ブラン、シラー、グルナッシュ、ジンファンデルそしてムールヴェードルといった葡萄品種が主流を占めているのもワイナリーの特徴となっています。

そしてワインの名前も個性的です．．．もちろん葡萄品書の名前が付いた物もありますが、中核のワインには、今は亡きワイナリーの職人の名前や有名なアーティストからとった名前が付けられています。
レノン、ジェームス、アントワーヌ、エリュール、ヘミングウェイ．．．．．みなワインの名前なのです。


※シーホース・ワイナリーの他のワインについてはこちらを参照：
『シーホース・ワイナリー』